色彩のみでも商標登録は可能?
2017.08.04
時代の流れによる商標登録の必然性
以前にも増して商標登録の重要性が上がって来ています。
昭和の時代は良いも悪いもビジネスが基本的に日本国内で完結し、企業によっては地元経済の中だけで、ビジネスが滞りなく進められていました。
しかし、平成に入り、企業間の競争は激化していきました。
世間全体のグローバル化やIT化を受け、一企業もまた、世界や国内全体の企業を相手にしたビジネス戦略を練る事を求められるようなりました。
また、以前はわざわざ自社のマークや看板商品のアイコンやデザインなども、積極的に商標登録しなくても問題ありませんでした。
なぜなら、同じ業界でビジネスを営む企業同士の中にも、ある種の阿吽の呼吸が存在していたためです。
そのため、競合他社の看板商品のカラーやデザインを露骨に真似する事はありませんでした。
もちろん、ヒット商品のカラーやデザインをそのままコピーするような企業は一部にありましたが、その企業は業界やユーザーから白い目で見られ、自然淘汰されました。
色彩のみでも条件を満たせば商標登録は可能
一方、平成の昨今ですが、企業の質は実に様々です。
日本人とは価値観が違う海外の企業やIT企業といった、正直に言えば、なんでもありの戦術を使う企業が増えて来たのも事実で、商標登録をしなければ自社のロゴやイメージを上手く防衛する事が出来なくなっていきました。
ロゴの商標登録は有名ですが、なんと最近では色彩の商標登録も可能となり、既に大手企業のシンボリックなカラーリングが登録出願されています。
今まではカラーリングだけの申請は困難だと言われていましたが、ユーザーがその色彩を見て、特定企業の製品やサービスを瞬時に連想する事が出来る、といった一定の条件がありますが、その条件を満たせば、ライバル企業に色彩を真似されるリスクを防ぐことができるようになりました。
色彩もまた立派な商標です。
自社で必死に考えたシンボリックな商標が他社に無断で使用されると、その苦労が水の泡、更には真似された製品やサービスが粗悪だった場合は、オリジナルである自社企業の方にもあらぬ誤解をされてしまいますので、色彩の商標登録についても、前向きに考えるべきです。
弊所では商標登録に関するさまざまなご相談を受け付けております。商標登録でお困り、お悩みの方はぜひスカイ特許事務所までご連絡ください。